「会話」

「あー桜が見事に散ってくなあ」

「そうだねえ、もう少し早く来れば良かったね。まだ咲いてるけど」

「満開の時期は逃したな。ごめんなあ〜時間作れなくて」

「いいよ。散っていく花びら、綺麗だもん。…あ、お弁当花びらまみれ」

「げ、本当だ…桜弁当?」

「流石に、食べたら駄目だよね…明神さんの頭も桜まみれだよ?」

「そういう、ひめのんの頭にも桜咲いてる。ほら、頭出して」

「…あ、ぐしゃぐしゃにするのはナシね!」

「わかってますよ〜。はい、取れた」

「じゃあ次頭出して下さい。…白い髪にピンクの花びらって、何だか可愛いね」

「なぬ?ひめのんに言われたくねーな」

「あ、拗ねた。そんなんだから可愛いとか言われるんです〜そっぽ向かない!」

「いひゃい、いひゃいって、ひっぱらない!…ひめのん手ぇ冷たいな。寒いか〜?」

「寒くないよ。いつもこんな感じ。明神さんはいつもぽかぽかだよねえ、あったかい」

「基本体温高いからな…って、また子ども扱いか!?」

「違うって。明神さんは、いつもぽかぽかでお日様みたいって思ったの」

「そんなイイモンか?」

「いいよ。大好き」

「…オレも」

「あれ。雨かな?今ポツって…」

「え、マジか?あ、マジだ降って来た降ってきたオイオイ!」

「お、お弁当蓋して、桜が入っても食べられるけど、雨に濡れたら食べられない!」

「傘…なんか持ってきてねーよな、何か代わりになるモン…ひめのんちょっとこっち寄って?」

「うん?」

「そっち、持って。かぶって。よし。まあ無駄にでかいから、ちょっとの雨くらいふせげるだろ」

「便利だねえ、このコート。暑くないの?普段」

「いやあ…」

「…暑いんだ」

「ひめのん寒くないか?ちゃんと入れよ?」

「うん。大丈夫。お日様がぽかぽかだから」

「そりゃ良かった」

「晴れるかなあ〜直ぐ止まないかな。桜散っちゃう」

「まあ、暫くいいけどな、このままで、オレはね」

「そう?」

「…嫌?お日様頑張るから」

「嫌じゃないよ。じゃあ、頑張って下さいね。お日様」

「はい」


あとがき
春の終わりに書いたものです。台詞だけで話って作れるのかな〜と思い立って書いてみたものです。
書いてみた結果、わかりにくいかもしれないけど、楽。(コラー)
でも楽しかったです。